魅惑的ないろ その2
金色が神聖な光、彼岸的な世界の象徴として、仏像、神殿、宗教画、その他の宗教的装飾に用いられるということは、洋の東西とも変りはありません。
ただし、マリアやキリストの像、あるいは聖者や天使の頭上によく描かれる光背は、最初は金色で塗られていたのが、ルネッサンス以降の絵画では、金色そのものは次第に使われなくなり、一種の神秘的な光の表現に変ってゆく。
一方では、金色は現世的な富貴、権力の象徴でもあって、黄金花咲く藤原氏三代の奥州平泉、足利義満の金閣、信長、秀吉の権力を誇示する安土桃山美術、富裕な市民階級に支えられた元禄文化などは、マルコ・ポーロのイメージを裏切らない日本の黄金色時代といえるでしょう。