魅惑的ないろ その7
万事がこの調子では、欧米で固有色名がとめどもなく創案されるのも無理はなく、要するに小説に限らず、日常的な新聞・雑誌の記事の中でも、ある人物の紹介にはどうしても各種の色彩表現が欠かせない社会なのでしょう。
日本では、毛髪や瞳の色、肌色によって、個人的特徴や所属する社会階層などを色分けする必要があまりない社会なのだから、茶色から黄色にかけての色名でも、それほど厳密に区別する必要は起こりません。
金色の区別も日本では、「赤金」と「青金」程度、あるいは「黄金色」とか「金茶色」ぐらいで間に合うのですが、英名でゴールドを名乗り、ゴールデンを修飾語とする色名は、色名辞典でもかれこれ80通りぐらいある。
ゴールド系に属する色であっても、金の光沢と輝きが感じられない色は、和名、英名ともただ「黄土色」「イエローオーカー」と呼ばれます。