五感風呂 2
暗くなることでじつは視覚も"敏感"になっている。
ドアからわずかにもれる灯りで、水面がキラキラ光ることに気づくだろう。
ここに冷たいジュースでも持ちこめば五感フル稼動。
クレオパトラのバスルームになってしまうのだ。
人には立派な"五感"があるというのに、多くの人はそれを日頃すっかり忘れてしまってる。
おそらくは激しくいろんなものを見すぎているからなんだと思う。
視覚は何より強い。
見たものが、他のすべての感覚を支配してしまう。
じつは触って心地よいものも、"見た目"にゴワゴワして見えれば、触る気にもなれないだろう。
だから視覚を閉ざすのだ。
視覚を閉ざすと、ふだん見えないものまでが見えてくる。
つまり想像力までが研ぎすまされ、現実にはない美しい世界が体を包むのだ。
だから、目をつぶろう。
1日に1回、電気を消そう。